RESONOTE

評価ではなく、心の動きをやさしく残し分かち合う体験

RESONOTE

Summary

Challenge

既存SNSでは、反応数や見られ方が気になり、日常の小さな感動を安心して残しづらい。

Solution

  • 自然そのものではなく、その瞬間に生まれた感情を残し、分かち合う体験として設計。
  • オンボーディングから投稿完了までを、価値理解・安心感・低負荷な記録の流れでプロトタイプ化。
  • 評価や比較ではなく、共鳴や余韻を中心にした共有体験として設計。

Role

コンセプト設計、体験設計、UI設計、プロトタイプ制作

Type

コンテスト応募作品

Time

2025/10(約2週間)

Tools

Figma

FigJam

Illustrator

Adobe Firefly

Overview

プロジェクト概要

RESONOTEは、日常の中で心が動いた瞬間を、写真と言葉でやさしく残し、誰かと静かに分かち合うためのアプリです。既存SNSのように反応数や拡散を前提とするのではなく、自分の感情を安心して残し、他者の小さな感動にそっと共鳴できる体験を目指しました。

第3回 Prototyping Contest 2025では、世界観とUI/UXの一貫性を評価いただき、最優秀賞を受賞しました。

Problem

課題設定

既存SNSでは、投稿が反応数・拡散・見られ方と結びつきやすく、日常の小さな感動をそのまま共有することに心理的な負担があります。特に、自然の中でふと心が動いた瞬間は、写真として残されても、うまく言葉にできない、評価されたくないという理由で投稿しづらいと考えました。

そこで本プロジェクトでは、「評価される投稿」ではなく、「心の動きを安心して残し、誰かと静かに共鳴する体験」をテーマにしました。

Research

類似サービス分析と機会領域

自然観察系アプリ、SNS、ウェルビーイング系アプリを比較し、投稿動機・反応設計・継続利用の理由を整理しました。自然観察アプリは記録性に強い一方で感情共有は弱く、SNSは共有性に強い一方で評価や見られ方の負荷が発生しやすいと考えました。

そこから、RESONOTEでは「日常の自然 × 感情の記録 × やさしい共有」の領域に機会があると整理しました。

類似サービスの特徴とポジショニング

Insight

核となる洞察

生活観察では、自然の写真を撮る行動はあっても、それをSNSに投稿するとは限らないことに着目しました。背景には、評価されることや見られ方への心理的負担、うまく言葉にできない感情の扱いづらさがあると考えました。

そこで、自然の情報を共有するのではなく、その瞬間に生まれた心の動きを安心して残せる体験が必要だと整理しました。

観察、気づき、洞察の整理

Experience Design

体験設計の方針

想定ユーザーは、日常の小さな感動や自然の美しさを大切にしながらも、既存SNSで共有することにはためらいを感じる人です。体験設計では、価値理解、投稿への安心感、感情を言葉にする負荷、継続して残したくなる理由を主な課題として整理しました。

初回体験では機能説明よりも世界観理解を優先し、投稿体験では写真・言葉・感情タグを中心に、少ない負荷で心の動きを残せる流れを目指しました。

想定ユーザーと初回体験の課題

Concept

価値仮説とプロトタイプ範囲

Value Proposition Canvasをもとに、ユーザーが求める価値を「心が動いた瞬間を安心して残し、誰かとやさしく分かち合うこと」と整理しました。そこから体験要件を、価値理解、自分ごと化、低負荷な投稿、評価ではない共鳴、記録の蓄積に分解しました。

プロトタイプでは、初回利用で価値が伝わるかを重視し、オンボーディングから投稿完了までの体験に範囲を絞りました。

価値仮説とプロトタイプ範囲

Wireframe

体験フローとワイヤーフレーム

ワイヤーフレームでは、オンボーディングから写真選択、投稿編集、投稿完了までの主要導線を整理しました。登録から投稿までを一気に進めるのではなく、世界観理解、安心感の醸成、低負荷な記録、投稿後の余韻がつながる流れとして設計しました。

画面ごとの役割を分けることで、ユーザーが「何をするサービスか」「なぜ投稿してよいのか」「投稿後にどんな気持ちが残るのか」を段階的に理解できるようにしました。

初回体験から投稿完了までのワイヤーフレーム

UI Design

UIデザイン

UIでは、白を基調にした静かな余白と、自然を想起させるグリーンを用いて、安心して感情を残せる空気感を表現しました。オンボーディングでは、機能説明ではなく「使う気持ち」をつくることを重視し、初回登録では写真選択を通じて、自分の感性をサービスに持ち込める流れにしています。

評価や比較を連想させる要素は抑え、穏やかな世界観と操作の分かりやすさが両立するように設計しました。

オンボーディングと初回登録UI

Posting Experience

投稿体験の設計

投稿体験では、ホーム画面から写真選択、投稿編集、投稿完了までの流れを設計しました。投稿画面は写真・短文・感情タグを中心に入力要素を絞り、その瞬間の気持ちを少ない負荷で残せる構成にしています。

お気に入りは共鳴の反応として扱い、一覧上では数を出さないことで、比較ではなく静かにつながる体験を目指しました。

投稿体験UI

Prototype

プロトタイプ

プロトタイプでは、オンボーディング、写真選択、ホーム閲覧、投稿編集、投稿完了までを一連の体験として制作しました。見るポイントは、世界観を理解したユーザーが安心して参加し、その瞬間の気持ちを少ない負荷で残せる流れです。

Result & Learning

成果と学び

本プロジェクトは、第3回 Prototyping Contest 2025で最優秀賞を受賞しました。審査では、自然や心の機微にフォーカスした穏やかな世界観、近所の自然に目を向けたくなる利用シーン、トーン&マナーとUI/UXの一貫性を評価いただきました。

一方で、写真共有という行為は既存SNSと近いため、RESONOTEならではの共鳴体験をさらに深める必要があると学びました。

Next Step

今後の改善方針

今後は、RESONOTEならではの共鳴体験をさらに深めたいと考えています。具体的には、「近くの余韻」「季節の気配」「似た感性」など評価順ではない発見軸、感情を言葉にしやすくする問いかけ、数値評価ではない共鳴リアクションを検証します。

あわせて、地域・教育・自然観察など、日常の自然との接点を持つ場面でどのように活用できるかも検討したいです。